CASE STUDY / 80
株式会社ロッテ 様
最新鋭のチョコレート工場の空調改修
“潜顕分離処理”で省エネ空調システムを実現
チョコレートの製造に欠かせない湿度管理
設備更新を機に検討された省エネ化
浦和工場の中で、2010年に完成したのが第4工場。竣工時には、空冷HP式立形ルーフトップ外調機RFT-OA型9台と、PAC(他社製)での空調システムが採用されました。
「チョコレートの製造に、湿度管理は欠かせません」と教えてくださったのは浦和工場 施設部の吉田様。湿度が高いとチョコレートがベルトコンベア等の生産設備に付着し、生産効率が落ちてしまうと言います。工場内の湿度をコントロールするため、PACには再熱用の電気ヒーターが搭載されました。そのため、適切な湿度を維持するためには消費電力量がどうしても大きくなっていたそうです。そこで吉田様は、竣工から年数が経過し、設備更新の検討が必要になってきたタイミングで「空調システム全体で消費エネルギー量の最適化を図る方法を検討しました」と振り返ります。生産に影響が出ないよう、2025年から数年をかけての改修が計画されました。
省エネ性と湿度コントロールを両立する
立形ルーフトップ外調機のホットガス再熱
圧縮機も給気ファンも、インバータで制御する
きめ細かい外気処理で温湿度を管理
今回の改修では、循環空調を担うPACではなく、外調機に再熱器を搭載して湿度コントロールすることを決断されました。RFT-OA型に搭載した再熱器はホットガス方式。冷房時にヒートポンプサイクルで発生するホットガスの一部を、蒸発器の二次側にバイパスさせて再熱に利用します。そのため、再熱にかかるエネルギーに無駄がありません。再熱後の給気温度も一定の範囲内で制御しており、安定的で省エネな外気処理を実現します。吉田様は「加熱用熱源が必要なデシカント空調とも比較し、第4工場の条件なら過冷却除湿+ホットガス再熱の方が省エネ性が高いと考えました」と語ります。結果として既設のPACに搭載された電気ヒーターが稼働せずに済むようになり、潜顕分離処理の省エネ空調システムへの設備更新を実現されました。
採用いただいたRFT-OA型は、それぞれの系統ごとに異なる給気温湿度が設定されています。例えば、冷蔵倉庫に搬入される直前の包装エリアでは、比較的低温での管理が求められます。しかしながら、チョコレートの充填エリアでは室内温度が低すぎると固まってしまうため、やや高い温度での環境が維持されています。様々な設定条件でも、圧縮機や給気ファンをインバータで制御するため、きめの細かい外気処理と省エネ運転を実現しています。
見渡すと多くのタワーマンションが建ち並ぶ浦和工場の周辺。それでも「RFT-OA型の騒音によるクレームは一度も受けたことがありません」と吉田様はうなずきます。機内に搭載した整流遮音ボックスで圧縮機から発生する音を遮り、低騒音化にも貢献しているRFT-OA型。竣工時からの長きにわたり、納得してご使用いただいています。