CASE STUDY / 51

別海町生涯学習センター みなくる 様

コンパクトシティ化に向けた第一歩
「みなくる」を町の中核施設へ

北海道の道東に位置する大きな町、別海町。人口約15,000人に対し、乳牛の数が100,000頭と酪農がとても盛んな地域であり、2018年には生乳産出額が日本一となっています。
辺りを見渡すと大平原が広がる風景を見られる一方、東の地域はオホーツク海に面し、北の大地ならではの様々な景観を楽しむことができます。

そんな別海町ですが、2014年に日本創成会議により消滅可能性都市として指定されたことがきっかけで、人口減少について深く考えるようになったと言います。そのような中、町民からの要望として特に多かったのが、「町民の交流の場を増やしてほしい」との声。「町民同士が集い、町民の憩いの場に。」その想いを実現するべく、設立したのが別海町生涯学習センター「みなくる」です。
町民同士の交流の場を作るほか、様々な町の課題を解決するために、点在していた町内の複数の機能を集約することで、町全体での強固な連携が可能となりました。

「町民が集う施設」としての空調設備
安心安全な施設を目指して

みなくる様には幅広い年齢層の町民が様々な目的で訪れ、施設を利用することが想定されていました。そのため、施設内には収容人数600人のホール、リハーサルルーム、美術室など、町民が交流の場として施設を利用できるよう、様々なスペースが設けられており、交流のためのイベントやワークショップも開催されています。
大勢の町民が訪れるからこそ、換気は大切。新型コロナウイルスの流行から3年が経ち、「換気」は急速に注目され、その重要性が見直されました。
このような状況を受けて、みなくる様でも改めて空調設備に対する考えの見直しがおこなわれました。町民の皆様に安心して施設を利用していただくため、寒冷地特有の環境下でも安定した運転が可能な空調設備を検討していきました。

最大600人を収容可能なホール

低温多湿の夏、極寒の冬にも対応
その確かな制御性で快適な空調を実現

2WAYコイル&温水コイルを空調機へ搭載
高性能エアハンで実現する“一年中、良好な空気質”

みなくる様に空調機を導入する上で必須条件となったのが、年間を通して特殊な温湿度条件下で稼働すること。今回導入させていただいた空調機は空冷直膨式高性能エアハンです。
夏場の別海町は平均気温16~17℃、湿度は80%を超えることもあります。そんな低温多湿の環境でも省エネかつ細かい制御ができるよう、2WAY直膨コイルを搭載し低負荷時でも安定した空調を実現しました。また、二次側に再熱用の温水コイルも組み込むことで、冷房時に快適なドライエアーを送り込むことが可能となっています。

一方で冬場には-17℃まで気温が下がる別海町。極寒の環境でも外気処理ができるよう、一次側には昇温を目的とした温水コイルを組み込むことで安定した暖房運転が可能となっています。

別海町生涯学習センターの上杉様と篠田様にお話を伺いました。
「真冬の-17℃の日、広い空間であるホールでも朝に起動すれば昼前には温湿度をコントロールできるようになります。CO2濃度も最初に設定しておけば不慣れな職員でも委託業者さんでも簡単にコントロールできます。」とお話いただきました。
「空気質は見えない部分だからこそ、聞かれたときにしっかりと答えられるのが施設の管理者としてとても大事な要素」と熱い想いを語っていただいたお二方。
お話を伺う中で、空気質という実態が捉えづらい部分だからこそ、町民の皆様が安心して施設を利用できるような設備づくりに徹底していることを改めて感じました。

みなくるを通して町民の生活を豊かに

竣工から1年。今では当初の想いが実を結び、子供から大人まで幅広い層が利用する施設になっています。
「みなくるを町民の方々の交流の場として提供することで、町民の皆様の生活を豊かにできるような施設を目指していきたいです。それが少しでも別海町に対しての地元愛につながってくれればと思っています。」とお話いただいた上杉様。みなくるを拠点として町の活性化に貢献したいという強い想いが感じられました。
札幌から車で約6時間。皆が集う「みなくる」には町を想い町民を想う、熱いご担当者様の姿がありました。


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