CASE STUDY / 27
株式会社ミルボン ゆめが丘工場 北棟 様
GMP対応のヘア化粧品工場
クリーンルーム仕様外調機で安定の空気質
美しい髪を人生の彩や豊かさにつなげたい
美容サロンやヘアデザイナーとの協働で実現
株式会社ミルボン様は、ヘアケア剤、ヘアカラー剤、パーマ剤を中心とする業務用化粧品の専業メーカーです。東証一部に上場する業界のリーディングカンパニーで、高成長を支える2つの特徴的なビジネスモデルを展開しています。
ひとつはフィールドパーソンシステム。フィールドパーソンとは毛髪に関する高い専門知識や技術を身につけた営業担当者で、サロンと連携をとりながら店舗運営、ヘアデザイナーの教育、最新技術・製品情報の提供などのサポートをおこない、サロンと一体になって生産性とお客様満足度の向上を目指します。
もうひとつはTAC製品開発システムと呼ばれるトップデザイナーとの協働による製品開発。トップデザイナーの技術を多角的に分析し、独自の調合・解析技術により製品化することで、サロンでの再現性を高めます。
また、フォトイベントやライブイベント、アワードプログラムなどを開催し、デザイナーの感性を刺激しながら業界全体の技術向上を図る活動にも積極的に取り組んでいます。
自動化導入で製造工程を効率化
労働安全衛生にも積極的な取り組み
三重県伊賀市にあるミルボンゆめが丘工場は、国内唯一の製造拠点として頭髪用化粧品、医薬部外品の製造をしており、化粧品GMPに対応しています。また、労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格OHSAS18001を取得するなど徹底した管理が行われています。
2016年竣工の北棟では、自動搬送装置や構内物流システムによる自動化、各種検査装置の導入により、品質管理と作業の効率化を実現しています。軸となる自動倉庫では、原料や資材の入荷から、各製造工程における大小さまざまなストックタンク、製品の出荷までが一元管理されています。
空調に関しては、クリーンルームの陽圧管理、パブリックスペースの環境改善、コスト削減等について協議が重ねられ、よりメンテナンス性と室圧管理に優れた“空冷直膨式外調機”を用いた外気処理空調システムの採用が決定しました。室外機2台1組の交互デフロスト運転により、冬期における給気温度の安定化を図っています。
24時間運転の外調機でクリーンルームを管理。建物内の温度差も解消
建物全体の環境改善につながり満足しています
株式会社ミルボン生産本部製造部 調合技術グループ 統括マネージャー 胡様にお話を伺いました。
「空調については製造現場の陽圧管理と室内環境改善が課題でした。特にピーク期にはエアコンの使いすぎや温度設定に苦慮しており、エントランスや廊下はほぼ外気温度と変わらないため室内との温度差を解消したいと考えていました。
外調機を導入して建物内の環境は大きく変わりました。改善したかった温度差はもちろんなのですが、夏場は湿度も下がりジメジメした感じがなくなりました。更衣室にも外気処理した空気が入るのでほぼエアコンが要らず、目標としていた通りエアコンの使用量は抑えられていると思います。真夏も高めの温度設定が可能になりました。
暖房時も特に問題はありません。快適性が向上し満足しています。」