CASE STUDY / 44

早稲田大学 早稲田・西早稲田キャンパス 様

問題に立ち向かう知性と、多様性を認める感性を育み
「世界でかがやく大学」に

早稲田大学様(以下、早稲田大学)には2021年5月現在、約5万人の学生が在籍し、主に4つのキャンパスで学んでいます。「たくましい知性」と「しなやかな感性」を育み、「世界でかがやく大学」を目指して多様な取り組みや学びの環境が整備されています。
早稲田大学では、2032年の創立150周年に向けて中長期計画「Waseda V ision150」が策定されています。学生・研究・卒業生・大学のあるべき姿や、地球規模の視点で思考・実行するためのビジョンや戦略などが示され、さまざまなプロジェクトへの積極的な学生参画が推進されています。

2020年春、例年ならば新入生を迎えて活気に溢れるキャンパスは、誰も経験したことのない静けさに覆われました。感染症拡大の影響により対面授業ができず、自粛と忍耐を余儀なくされる日々が続きます。厚生労働省から推奨される換気量の基準(30m3/h・人)が示されたことを機に、学内での調査が始まりました。その結果、換気量が不足する建物について、早急に設備を整える必要があるとの判断に至りました。

対面授業の再開や安全な授業実施を目指し
省スペース・短工期で外調システムを構築

改修は既存設備をそのまま使い、換気設備を追加するかたちで計画されました。大教室は収容人数が多く大量の外気が必要となります。換気の重要度が社会的にも変わってきたこと、コロナ終息後も学生や教職員が安心して使える教室を整備すべきであるとの方針から、外調機の導入が検討されました。
翌年1月の大学入試共通テストや入試に間に合うよう時間的な制約があり、物理的、電気容量的な制限も多い中、納期が間に合ったこと、狭小スペースへの設置が可能であったことから、早稲田キャンパス15号館と西早稲田キャンパス56号館には一体形外調機(立形ルーフトップ外調機)が採用されました。
西早稲田キャンパス57号館には以前エアハンが置かれていた空調機械室があり、ダクトルートも整っていたため、直膨エアハンが採用されています。

外調機を導入し
例年通りの静穏な環境で入試を実施

早稲田大学キャンパス企画部 企画・建設課 田中様にお話を伺いました。
田中様「外調機で換気量を確保したことで、感染拡大後の入試であっても、例年通り扉を閉めて静穏な環境でおこなうことができました。2022年の入試についても同様におこなうことができています。また、入試は熱気がこもり温熱環境の制御が難しく、切り離したかたちで温度調節できる空冷式の外調機は扱いやすかったという設備担当者の話もありました。1階の大教室は、一次処理した新鮮な外気を強制的に入れることで、これまでと違う室内環境をつくることができています。さらには給排気のエアバランスも調整しやすくなりました。」
これからのニューノーマル時代に対応しながらカーボンニュートラルという大きな課題にも向き合うため、換気量の確保と省エネルギー対策をうまく両立していくことが必要と考えているとのお話でした。

大教室にダクトで給気し(下)ガラリ(左)から廊下に排気(中央)。共用部の温熱環境改善も図る

大教室にダクトで給気し(下)ガラリ(左)から廊下に排気(中央)。共用部の温熱環境改善も図る

きめ細やかな施工の工夫で
熱効率を追求

西早稲田キャンパスでは、立形ルーフトップ外調機を地下のドライエリアや1階の空きスペースに設置しています。ドライエリアでは、既存設備の室外機からの放熱の影響を避けるため、外気吸込みダクトを伸ばし高い位置から新鮮空気の導入をおこなっています。
また、1階の空きスペースでは、校舎に隣接して外調機が設置されているため、ユニット上部の放熱部に排気フードを設置し、校舎内の居住域へ排気熱の影響を抑えるなど様々な工夫が施されています。


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