CASE STUDY / 38

ながはま文化福祉プラザ 様

図書館を中心とした複合施設の誕生
長浜の産業と文化を伝える地域のランドマーク

2019年12月、60年以上のあいだ市民が慣れ親しんだ旧長浜市役所跡地に、ながはま文化福祉プラザはオープンしました。図書館・まちづくりセンター・市民協働センター・地域福祉センターからなる複合施設です。施設の境界をなくすことで、人や情報の壁を取り払い、訪れる一人一人の学びや活動に応じた「場」をつくり、市民のライフステージと共に成長できる施設で、長浜の雄大な自然環境や産業と文化を織り込み、地域のランドマークとなりました。外観はびわ湖のさざなみのようなデザインの壁と、伊吹山系を表現した屋根の形となっています。内装には地元産の木材をふんだんに使用し、ぬくもりの感じられる居心地のよい空間です。また、立体的な外壁によってできたスペースは、多様な居場所が交錯する「さざなみスペース」となっています。

学ぶ喜びを見つけることができるボーダレスな空間で
思わぬ出会いや交流を

施設の中心となる長浜図書館は1階~2階にあり、開架約18万冊の蔵書を取り揃え利用者の知的活動を支援します。幼児や児童向けの「けやきっ子の本棚」、ヤングアダルト向けの「YAの本棚」など子ども向けのコーナーが充実し、滋賀県内の地域資料を集めた「公開書庫」など様々なエリアが存在します。天井が高い図書館エリアは床下空調システムにより効率的に空調をおこない、ずっと居たくなる快適な環境づくりに貢献しています。
長浜まちづくりセンターの1階には、「音楽室」「音楽演劇活動室」「調理室」「和室」「工作室」があり、生涯学習の拠点として多くの人に利用されています。2階には200人収容できる完全防音の「多目的ホール」があります。5mの天井高で軽運動も可能です。

居場所に合わせた理想の空気質づくり

図書館エリア(一般開架)

2階図書館エリアには調温調湿空調機「エア・コンビ」をご採用いただきました。一般的な外気混合空調機は室内温度の調節をおこないますが、湿度管理ができません。「エア・コンビ」は、顕熱・潜熱を別々に処理し、室内の温湿度を空調機搭載の制御で管理できます。また、送水温度差を大きく取ることで送水量を減らして搬送動力を削減します。湿度の高い雨季や夏季には冷却と除湿運転をおこない、冬季の乾燥時期には気化式加湿器と電極式蒸気加湿器を併用したハイブリッド加湿により、自動判断された最適な組み合わせで湿度コントロールをおこなっています。建物の気密や断熱も優れており、温湿度環境の変動がほぼありません。また、空冷ヒートポンプチラーは外気温湿度により水温を変化させる制御が採用され、水温の緩和は熱源の運転負荷を軽減し、空調設備の省エネを図っています。

設計を担当された株式会社久米設計の江口様、空調工事を担当された大崎設備工業株式会社の北村様にお話を伺いました。

江口様 今回調温調湿空調システムを採用したポイントは、潜顕分離空調に要する設備全般が一体化され、ワンパッケージで設計できる点です。

北村様 エンドユーザー様が快適に利用できるよう、空調バランス制御を進める際には設計者及び空調機メーカーと十分かつお互いが納得いくまで協議を重ねました。

多目的ホール

風の影響を嫌うバドミントンや卓球、また演劇や映画鑑賞等に利用される多目的ホールには、放射整流空調「環境エアビーム」と「高性能直膨エアハン」をご採用いただきました。壁面に設置された環境エアビームは、空間のデザイン性を高めるとともに、より効果的に空調がおこなえるよう設計されました。
気流を感じないのに夏は涼しく、冬は暖かい。天井高が5mある空間でも上下温度差は約2℃以内、環境に左右されることなく集中してレクリエーションに専念することができます。また、高性能直膨エアハンには寒冷地対策として交互デフロスト制御搭載の寒冷地用室外機が使われています。


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