CASE STUDY / 23
あいち航空ミュージアム 様
空の魅力を伝える”無柱の大空間”
ダクトレス&ゾーン空調機が開放感を演出
航空宇宙産業の育成と振興を図り
情報発信や人材育成、産業観光の場を
あいち航空ミュージアム様は2017年11月に県営名古屋空港に隣接してオープンしました。愛知県は、いくつかの中部地域とともに国から「アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区」の指定を受けており、名古屋空港周辺には国内初のジェット旅客機MRJも生産拠点を構えます。この地域は航空機開発・生産の場としてだけではなく、航空機産業の情報発信や人材育成、産業観光の場としての役割を担っており、「あいち航空ミュージアム」もその中核施設として期待されています。
ミュージアムではYS-11をはじめ小型ジェット機やヘリコプター、名古屋市立工業高校の生徒達が製作した名市工フライヤー、零戦などを実機展示しています。航空機の歴史を学べる模型やパネルの展示もあり、この地域の空を自ら飛ぶ仮想体験ができるフライングボックス、フライトシミュレーターの操作ができる職業体験など、参加型の企画も充実しています。
屋上には展望デッキが設けられ、離発着する旅客機や自衛隊機を間近に見たり、ハンモックに揺られながらのんびり空を眺めて過ごすのも至福のひと時です。
大空間の実機展示ゾーンには
除湿効果の高い工場用ゾーン空調機を採用
メインエントランスを通過すると格納庫を思わせるスペースが広がり、1階に展示された航空機を見渡すことができます。展示ゾーンは45mスパンの鉄骨メガフレームによる無柱の大空間で、壁面には誘引パンカーを搭載した「工場用ゾーン空調機(CRV2-HP型)」が設置されています。
工場用ゾーン空調機はダクトレスで設置場所の制限を受けにくく、エアコン並みの簡単な操作で使用できる大風量高効率空調機です。除湿効果の高い低温送風が可能で、高湿時のベタつきを抑え快適感を向上させます。低温送風時に問題となる吹出し口の結露は独自開発のパンカールーバーで解決しています。
空調機の配置には、人のいる空間だけを効率よく空調したり展望デッキから戻った際に涼を得られる工夫がされています。パンカールーバーは手動で向きを変えられるため、細かな対応が可能です。また、将来の展示計画の変更にも対応できるようインバータを搭載し、段階風量制御による到達距離の調整を可能にしています。